三土市で、大人用のパンツのオーダーをいくつかもらいました。
これからワンピースの試作もしたいので、おもいきって前から気になっていた新大阪センイシティにあるまつやに布を探しに行ってきました。
大きなビルの並ぶオフィス街にある新大阪センイシティ。初めてだったので、ゆっくり探検したかったけれど時間がなかったので目的のまつやに一直線。まつやの看板を見つけ、入ってみると、辺り一面、布、布、布。まさに布の海。いや、布の山?
人一人が通れるスペースのみで、後は布がズラーリ、所狭しと並んでいます。それだけで胸がワクワクしてきます。
でも、お店の人がいない。教えてくれた人の話ではおじいちゃんが店をしていると聞いたのだけれども...と思っていると、「御用の方2Fへ→」という張り紙が。階段?と→の方を見ると、布に紛れて2階に続く階段が。
ほら、あるでしょ。
ぐるぐる階段を昇っていくと、また布の海。その間を縫うように進むとビルの廊下にまで並ぶ布の中から「はいよ、いらっしゃーい」と小粋にハンチングにベスト姿のおじいちゃんが。
「何の布探してんの?」「綿麻とかの...」「ほな、こっちや」とスタスタと案内してくれます。さすが。
もうあれもこれもとありすぎて、一人でニヤニヤ探していると、時々おじいちゃんがやってきて「これ、エエでー」とか「他にはこんなんあらへんで」とオススメを教えてくれます。
私がウロウロしながら気になった布をなでなでしていると、「これはイタリー製や」「これはクリスチャンディオールやでェ」「うちに置いてあるもんはプロ
へッショナル向けや」など一言一言がおもしろい。ザ・大阪商人。
布の量がハンパないので、そこらの大型手芸店のようにキレイには並んでいないし、探すのも大変ですが、何よりもワクワク感が違う。宝の山。布の奥にまだ布があって、布の上にもまだ布があって。布をのけて、奥の棚を見に行ったり、一番奥の上の棚とか絶対届かない。
こんな風に布の中に古めかしいそろばんが置いてあったりする
ある程度、買うものを決めておじいちゃんを呼ぶと「何m?」「これは1mで、あとは2m」「こっちは5にしとき。安しとったるから。他に行ったらあらへんで」「えー?!」...こんな感じで1といえば2になり、2といえば5になり...気づけば未だかつてないぐらい買ってました。しめて40m...これで、いつでもオーダーには応えられる??
あまりの量に「持って帰れるかな」とポロッと言うと「持って帰れるわい!50mの巻いたまま持って帰る若い子もおるで。めちゃめちゃガッツのある子や」と言われ、ここで「配送で」なんて言おうものならガッツが足らないということか...いやでも、私そんなガッツないけど、言われへんな〜と結局、持ち帰りに。
「ほな、仕切しよ(精算しよ)」と、伝票を書くとおもむろに先ほどの布の山に置かれたそろばんを取り、パチパチパチ...とはじくのです。うわ〜!
新大阪センイシティは来年4月から建替工事のため、一時閉館になるそうで、それまでにもう一回おいでと帰り際に、嬉しい一言。
そうして大満足で店を出て、急いで駅へ。西宮に着くまでに、幾度となく40mの布を入れたビニール袋が腕にくいこみ、血が止まりそうになりながら「ガッツ!」と言い聞かせ、家路に着きました。